この記事を書き始めたのは12月初旬のこと。書きかけてほったらかしていたらもう三ヶ月近く経過してしまった。とりあえずやむを得ず、2月の記事として公開することにする。以下、初めの方は12月の話だ。
今はかなり忙しい状況なんだけれども、たまたま手にしたMacFun誌12月号にいろいろと興味深い記事があった。MacFunを手に取るのは随分久しぶり。新しいiMacについての記事に興味をもったので買ってみた。さまざまなデータの受け渡しや画像データの扱いについての特集記事は資料として価値があると思う。
トピックスの記事の1番目に、「MacはスーパーマルチOSマシン」と題して、ブートキャンプでウインドウズとのデュアルブートのマックに三つ目の起動環境となるUbuntuを追加すると言う記事。だいたい、Ubuntuって何よ?と云うレベルの私だが、記事を見ると何とかなりそうだ。
2年前にMacBookProを手に入れた時に当時出たてのウインドウズVistaをインストールしたのだ。ウインドウズを常用しているわけではないが、職場でメール添付やグループウエア乗って来る凝ったワードやエクセルファイルを印刷する時に役に立っている。マックで印刷の設定し直しに苦労するくらいならウインドウズに突っ込んだ方が楽である。それから、職場ではウインドウズ以外に対応していないウエブサービスを利用する必要があって、とりあえずはブートキャンプ環境で動作するので助かっている。毎日使うわけではないが、あって良かったと云うシチュエーションは度々あるのだ。私はビスタのホームベーシックというバージョンをブートキャンプにインストールし、VMware fusionというソフトウエアを用いてMacOSXとウインドウズが同時に使えるようにしている。
今度新しいOSが出たという話。それでもって新しいやつ(ウインドウズ7)はビスタより軽く動くらしい。使ってみて思うのだが、ウインドウズビスタはとにかく起動に時間が掛かる。勿論、MacOSX上で動かしているので、かなり差し引くにしても時間が掛かりすぎる。そして、さまざまな部分がMacOSに較べると、かなり不細工だ。もう少し何とかならないのだろうかと思う。新しいウインドウズ7にしてみようかとも思うが、それには随分お金が掛かるようだ。不出来なvistaを早々に引っ込めておきながら、vistaを買ってしまった気の毒な顧客の立場はあったものではない。出来損ないのvistaに追加投資をするのは躊躇する。いや、躊躇と言うよりむしろ、どのウインドウズを選べばよいのか良く分からない。何だか機能に制限が付いたり、いろいろと面倒なランク付けがあるらしい。
もしかすると少し増しになるかも知れないと思って、VMware fusionの方はver.3にアップデートしてみたが、どこが違うのか理解できない。
そんな状況で、Ubuntuの記事を見かけたわけだ。選択肢が広がるのは歓迎すべきことで、互換性が高まるなら私にとっても良いことだと思い、やってみることにした。手順はMacFun2009年12月号の76ページからの記事に書いてある通りであるが、その前にまず内蔵HDDの容量を増やすことにした。MacBookProの内蔵ドライブ交換は以前に一度経験がある。最近になって500GBの2.5インチSATAドライブの値段が下がってきている。職場帰りにDOSパラダイスに立ち寄り、WDのドライブを8000円ほどで購入した。ドライブをUSB外付けのケースに入れて、ディスクユーティリティの復元で起動ドライブのコピーを取り、起動可能なことを確認した上で入れ替える。ブートキャンプのウインドウズパーティションの方は、Wincloneと云うソフトを使ってバックアップを取った。
新しいドライブから起動し、ブートキャンプパーティションを切ってWincloneからビスタをリカバーして、とりあえずドライブの入れ替えに成功。ここからUbuntuのインストールである。ディスクユーティリティを使って第三のパーティションを切ってそこにインストールするようなことが書いてある。だいたいMacFan誌に書いてある通りのことをやったら簡単にインストールに成功したようだ。例によってウエブ日記の記述から引用する。
Ubuntuのウエブページにいくと最新版のインストールが出きるようになっている。9.10だが、これを記事の通りインストールしようとすると最後にエラーが出る。Grubのインストールに失敗して「これは致命的なエラー」という表示が出る。思い通りにならない。ダウンロードページの少ししたに、雑誌で紹介されている9.04のバージョンがある。こいつをCDロムに焼き込む方法がUbuntuのウエブページにいろいろと紹介されているが、Macによる方法が記載されていない。私はトーストで焼いたが、多分あまり方法を気にせずとも、普通にCDを焼けば動くのではないか。
結局、致命的なエラー云々で、私は何かヘマをしたらしく、ブートキャンプのパーティションがシステムから認識されなくなった。雑誌記事にある通り、新たなパーティションの切り方に注意する。とりあえず、ご覧の通りUbuntuは動いているが、ウインドウズが動かなくなった。ちょっと厄介。復旧に丸一日はかかりそうだ。
私はとりあえずbootcamp上のウインドウズと同じように、パーティションを切って起動可能なようにインストールしたUbuntuをVMware fusion上の仮想マシンとして読み込んで使うことを考えていたが、これは出来ないようだ。それをやろうとすると上記の罠に陥る。MacFanの記事にも、VMware fusionで使えるとは書いていない。あくまで複数のOSを切り替えて起動させる話である。ここまでやってしまったら、解決方法はもう一度最初に戻って、内蔵HDDをフォーマットして、復元コマンドで起動ディスクを作り直すこと。それからUbuntuはMacFan誌にある方法をとらず、単純に仮想マシンとして入れる。これは「Ubuntuの入手のページ」にVMware用仮想マシンのダウンロードが用意されている。既にVMware fusionがインストールされているMacOS上で、単にUbuntuを使ってみたいという希望はこれで完璧に叶えられる。
使ってみた感想だが、私はFirefoxでウエブ閲覧とEvolutionMailによるメールの閲覧のみに使っている。ちょっといろいろとうまく行かないところもあるが、同じ条件でビスタを起動するよりも遥かにCPUに対する負担は小さい。つまり、実用的といえる。