職場にタイムカプセルを導入したのだが、どうにもしっくり来ない。

モニタの影にTimeCapsule

部署では3つの部屋にLANのコンセントが各一つずつで計3つ。主に使われているパソコンが二台(私のMacBookProと同僚のMacBook)カラーレーザープリンタ(Epson LPS5000)一台。それから先日導入したTimeCapsule。ネットワーク機器が計4台ある。IPは申請するといくつでももらえるという建前になっているが、今のところ割り振られているIPアドレスは3つ。LANコンセント、IPそれぞれ三つずつで4つのネットワーク機器を使う。さて、どうしたらよいか。

本来の心づもりとしてはTimeCapsuleの下流にプリンタをつないで事務室に置きたいと考えていた。プリンタには既にIPが設定してある。おそらくDHCPサーバーを参照としてやれば繋がるだろうと思うが、エプソンのマニュアルまで読んでいる暇はない。(読んでみたが要領を得なかった。)プリンタは固有のIPを振って壁LANコンセントに直結することにした。やむを得ず、TimeCapsulをわたしの部屋に置いて、わたしのコンセントとIPをTimeCapusuleに呉れてやり、わたしはタイムカプセルの下流でDHCPサーバーのご厄介になることにした。そもそも、TimeCapsuleの悲劇は、無線ルーター機能を使ってはいけないという制約が加わったことだ。職場内には既に無線LANが張り巡らされており、それらと干渉する恐れがあるとネットワーク担当者は説明する。本当かどうかよく分からない。

TimeCapsuleのマニュアルはAirMacを稼働させる前提で書かれており、無線オフでは「手動設定」となる。ネットワーク機器ゆえ適切な設定が必要であろう。私自身が余りネットワークの設定のことを理解していない。下手をすると職場全体の何かに影響するかも知れないと言う漠然とした不安がある。

AirMac ユーティリティでのルーターのインターネット設定で接続共有に三通りある。

  1. パブリックIPアドレスを共有
  2. IPアドレスの範囲を割り当てる
  3. 切(ブリッジモード)

設定1ではDHCPサーバー参照でMacBookProはインターネットには繋がるが、プリンタに繋がらない。職場でプリンタが使えないと話にならない。設定3(ブリッジモード)ではプリンタには繋がるが、インターネットに繋がらない。先日来、職場の無線LANに繋げるための呪文を教えてもらい、ケーブル無しでネットワークにつながるようになっている。とりあえずの解決策として、インターネット接続は無線で、プリンターは有線で。これで業務に差し支えなく運用出来るようになったが、設定が上手くいっていないことは明白だ。ブリッジモードそのものの意味が分からずにネットワーク機器を設定するのも宜しくないと思った。相応のネットワークに関する知識が必要と判断し、ネットワーク管理者にメールで問い合わせることにした。ネットワーク管理者はTimeCapsule導入に当たり、「無線をオフにすれば利用可」とアドバイスをくれた人である。

実際に見せて欲しいということで、私の部屋までやって来て、実際の接続の様子やAirMacユーティリティの設定を見て、問題解決の方法を提案してくれた。まず、私の目的ならAirMacユーティリティの設定は「パブリックIPアドレスを共有」が正解らしい。ブリッジモードの説明もしてくれたが、ルーターとその下流につながる機器それぞれにIPが割り振る必要があるらしい。TimeCapsule経由でプリンターを見つけられない理由は良くわからないが、「プリンタを追加」(システム環境設定>プリントとファックス)で、「IP」を選択し、アドレスにプリンタに設定してあるIPを書き込む。ネットワーク上に当該プリンタを見つければ、勝手にドライバーなどを設定してくれる。たったこれだけのことでプリンタは使えるようになる。また、職場内の無線LANは意図的にプリンタがつながらないように設定しているとのこと。これは意図せずに別部署のプリンタに繋いでしまうトラブルを回避するためというのだが、有線LANでも色々な部署のプリンタが丸見えになっており、まぁそこら辺を深く考えるのは止めよう。便利に使うため、ちょっと不便に設定するのは時々耳にする話だ。

実は、もう一つプリンタを共有する方法がある。USB経由でTimeCapsuleに接続し、AirMacユーティリティのUSBプリンタの共有で繋ぐこと。しかし、これをやると極めて高い頻度でエプソンプリンタのユーティリティ(ステータスモニター)がフリーズする。何が不都合なのかは良くわからない。

それから、TimeCapsule用にもう一つIPアドレスをもらったらよいとアドバイスされた。実際にはLANコンセントは3つだから、4つ目のIPを使うには、おそらくスイッチングハブを入れる必要があるのかもしれない。3つのIPを使い回すのは設定の変更の際にかなり面倒である。結局、4つめのIPを発行してもらうことにした。

現在、TimeCapsuleは「パブリックIPアドレスを共有」の設定で大部屋の方に移し、WANは壁コンセントから直結、3つあるLANポートの一つは同僚のMacBookがつながっている。同僚のネットワーク設定は「DHCPサーバー参照」ではなく、固定IPの手入力である。これでネットにもつながるし、IPプリンタの設定でプリントアウトも問題ない。これならば、4つ目のIPを使えば、おそらくプリンタの上流に今のままの設定でTimeCapsuleを入れることも可能ではないかと思う。

というわけで、4つめのIPの導入がTimeCapsuleを有効に運用するためのポイントであった。今のところ、私も同僚も、ネット接続、プリントアウトともに問題なくやっている。私はTimeMachineのバックアップ先にも指定しているが、特に問題はないようだ。そして、TimeCapsuleのLANポートはあと2つ余裕がある。

ネットワーク担当者はどうやらTimeCapsuleそのものに興味があったらしい。職場のネットワーク設定マニュアルを見たときに、ルーターの設定に関するルールの記載が無い。また、IPの配分に関するルールも今のところ無いと同様だ。職場が起ち上がって日が浅いが、今後人員が増強されたときに、LANは壁コンセント3つで不足なのは明らかで、近い将来にどのようなルールの下に運用していったらよいかというリサーチも含めて私たちの相手をしてくれたようだ。部署に人員が増えたら、各々がパソコンを使うと思うが、有線ケーブルを職場内に引き回すことは願い下げだ。可能であれば、各部署ごとに無線ルーターを使わせてもらえると有り難い。

その様に申し上げたが、やんわりと拒否された。

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