春爛漫。良い気候だ。
私も、iMacを手に入れる前は、どのくらいまともに動くのか、不安を感じていた。使い始めると、今までとの違いなど忘れてしまう。CPUの違い云々よりも、入力機器の違いやら、ATOKからeg bridgeへの乗り換えの方がよほど気になる。
前回に引き続き、より突っ込んだiMacの使用感に関する評価を書く。
揺れる。私は20インチのiMacを選んだ。かなり大きさと重量がある。足そのものにぐらつきなどは感じない。しかし、机の揺れに対してきわめて敏感である。割としっかりとしたhomeERECTAの台に置いているのだが、キーボードの操作程度で揺れる。机の揺れを敏感に感じ取って、本体部分が振り子のように共振して揺れる。かなり気になる。貧乏揺すりの癖がある人はiMacは止めたほうが良い。
FrontRowのリモコンは磁石で本体の右側にくっつけるようになっているが、簡単に落ちる。iMac本体はおそらく透明なアクリルに覆われていると思うが、ホコリを集める。
Dreamweaver8を使うといくつか不具合がある。Do you run on Intel Mac?によると、MacBook Pro + Dreamweaver MX 2004 がPowerMacG4 1.25GHz よりはるかに高速に動作するとのことだが、私の場合、いくらか状況が違う。Dreamweaverのバージョンが違う。MX2004は意欲的な機能をいろいろと取り込んだ分、大変不安定だった。バージョンが上がり、Dreamweaver8では動作が安定し、いくらか速くなった、と、かつて私はレポートしている。(2006年1月6日、29日)
私の場合、G4/400 (Crescendo ZIF 1GHz)あるいは、PowerBookG4/667MHzとの比較になるのだが、確かに、いくらか速くなったと思う。デザインビューから入力すると、早くなったと思うけれど、劇的と言うほどではない。気になる不都合がいくつかある。
「ファイルの保存」でいちいち「依存ファイルをリモートサーバーにプットして良いか?」というアラートが出る。「はい」「いいえ」「キャンセル」という三択なのだが、選ぶべきは「キャンセル」である。「はい」では本当に依存ファイルをプットしてしまう。「いいえ」では依存ファイルはプットされないが、保存しようとしているファイルはプットされる。未完成の書きかけファイルが勝手にリモートサーバーに送り出されてしまうことになる。「キャンセル」すると、ローカルに保存され、リモートサーバーのプット動作がキャンセル。環境設定の誤りかと思い、いろいろ見てみたが解決せず。
DreamweaverからFireworksが呼び出せなくなった。どうやら、初期設定ファイルを以前のパソコンから読み込んだためらしい。
実は、私はさかのぼること三十年余り前、マーシャ・クラッカワーさんがアシスタントをしていた頃に聴いていた。英会話が苦手な父が、小学生だった私に聴かせた。ラジオ放送をオープンリールテープのテープレコーダーに録音し、ダイアログを暗唱するまで繰り返し聴かされた。当時はカセットテープは一般的で無く、ソノシートとオープンリールテープレコーダーが外国語学習の道具だった。
昨年から、NHKの英会話学習番組「基礎英語」を子供たちと聴き始めた。夕食時に、ご飯を食べながら英会話放送を聴く。何とか一年続いたのは、夕食をとりながら、という緩いルールのおかげだろう。学習の能率は良くないが、続けることが重要だ。何しろ、幼稚園児から小学生だし、高度なことを望むには無理がある。長女の中学入学を機会に、グレードアップを考えた。iPodを使うのである。
iPodを語学教育に活用しようと云う発想は間違っていないと思う。しかし、NHKラジオ講座にiPodを活用するためには、講座の内容をiTunesに読み込む必要がある。現在、書店でテキストとともに基礎英語のCDが市販されており、これを読み込めばよい。一ヶ月分のCDは二枚組みで1580円、基礎英語1と2で合わせて3000円余りである。これをiTunesで管理するにせよ、iPodに移すにせよ、トラック名が必須であるが、CDDBにデータがないから、トラック名をテキストと示し合わせながら自分で入力しなくてはならない。CDは二枚組でおよそ100トラックあり、iPodで聴くためならトラックの区切りが細かすぎる。ラジオ放送の一日分を数トラックに分割している。プレイリストにまとめるのだが、どうにも無理がある。iTunesではフォルダにまとめることができるが、iPodのプレイリストはフォルダによる管理に対応していない。
いっそのこと、Podcastにしてくれたら、本当に楽だろうと思う。iTMSでPodcastをみると、おびただしい数の番組が提供されている。玉石混淆、なんといったらよいのか難しいが、カテゴリー>サブカテゴリー、以下ずらりと並ぶとどうにもならない。ほとんどが「無料」で提供されている。すごいな。う、すごい。Podcast>ラジオ、、、NHKは無いな。
学習のソースとして、CDで提供するより、定時のラジオ放送をするよりも、Podcastの優位性を強く感じる。CDの販売も、Podcast化も電波メディアから外れるという意味で本質的な違いは無い。番組をPodcastとするには、さほどのコストはかからないように思う。PodcastはCDと競合し、売り上げに響くかもしれない。CDの売り上げがNHKの経営をどれほど助けているか知らないが、受信料を払っている「国民」の便宜を図るのがNHKの生きる道ではないか。コスト上の理由というなら、CD価格程度の有料Podcastという選択肢もあると思う。また、どのような形にせよラジオ講座の聴取率が上がれば、テキストの売り上げが増えてNHKの経営改善に貢献するはずだ。どうしてもCDを売りたいというなら、もう少しトラック分割に気を遣って、せめてCDDBにデータをアップして欲しい。
という訳で、Podcastに興味を持ち、iTMSをいくつか見て廻った。一般的なラジオ放送に比べて、番組を提供する側、提供を受ける側、双方にメリットが大きいのではないか。有線接続であるから電波の状態に影響されない。放送時間に左右されないから、聴きの逃しが無い。途中で中断出来るし、繰り返し聴くことも出来る。どこででも、何度でも聴ける。提供側にはコマーシャルを自由に入れられる。
PodCastブームは「お客からの反応があんまり無い」という理由で廃れやすい、という指摘もあるが、実際には登録数やダウンロード数でカウントできるから、電波媒体の所謂「聴取率」より具体的なデータを提示できるのではないか。
Podcastの問題点のひとつは、iTMSのPotcastカテゴリーの構成だろう。まともな番組をどうやって探したら良いのか。おそらく、検索に頼る以外ないのだろう。番組表やら、Podcastアンテナなどがあったらよいと思う(あるのかも)。ずらりと並ぶ番組の属性はカテゴリ、サブカテゴリ、名前、アーティスト名、アルバム名だけである。何か別の形でタグ付けが出来ると良い。ニュースカテゴリの場合は特に、情報発信源に関する情報が欲しい。
もう一つの問題は、Appleのシステムに依存していること。NHKが積極的でないのは、この点が大きなネックになっているのかもしれない。アップルによる独占はユーザーにとって百害ありだ。
それにしても、Podcastディレクトリを探していると、しばしばiTunesが落ちる。ほかの操作中にiTunesが落ちた経験は無いので、ちょっと驚いた。
セキュリティ関連が出ている。セキュリティホールメモでも指摘されている通り、かなり危ない脆弱性に対する対策のようだ。「Security Update 2006-003 について」の中に「任意のコードが実行」というフレーズが35回出てくる。
すべてのユーザの方に、Security Update 2006-003 の適用を推奨します。このアップデートでは、次のコンポーネントでの信頼性とセキュリティの強化が行われます。
- AppKit
- Bom
- CFNetwork
- CoreFoundation
- CoreGraphics
- curl
- Finder
- ImageIO
- LaunchServices
- Preview
- QuickDraw
- Ruby
- Safari
- securityd
このアップデートの詳細については、こちらを参照してください:http://docs.info.apple.com/article.html?artnum=61798-ja.
QuickTime 7.1 では、多数の重要な不具合の修正と重大なセキュリティ問題への対応が行われています。すべての QuickTime 7 ユーザの方にこのアップデートを強く推奨します。
- QuickTime Pro ユーザの方への重要な注意
- QuickTime 7 をインストールすることにより、QuickTime 5 や QuickTime 6 などの旧バージョンの QuickTime での QuickTime Pro 部分の機能は使用できなくなります。このインストールを続けた場合、 QuickTime Pro の機能を再び使えるようにするには、QuickTime 7 の Pro キーを新規に購入する必要があります。インストール後に、 www.apple.com/jp/quicktime を参照し、QuickTime 7 Pro キーを購入してください。
Front Row アップデートには、お使いの Macintosh 上での音楽、写真、およびビデオの再生に関する信頼性と互換性を高めるためのさまざまな修正が含まれています。
というわけで、依然として揺れるiMacなのでした。