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懐かしい場所が、無くなる

このあたりに住んでいる人の多くは、宝塚ファミリーランドに何かしらの思い出を持っているはずです。カアサンも子供の頃から何度も連れて行ってもらったそうです。我が家のこども達も、川西の祖父母に連れられ、何度か行っています。こども達にとっては夢のような場所なのです。

宝塚駅前から花の道

宝塚駅前から花の道方面

その宝塚ファミリーランドの寿命がそろそろ尽きようとしています。先日、ここと、神戸ポートピアランドが廃止になるというニュースが流れ、随分と驚かされました。どちらも阪急電鉄の経営なのです。

平成15年4月7日を持って閉園とのこと。この日は鉄腕アトムの誕生日であります。

知人から招待券を頂きました。2月9日、日曜日に出かけました。実は、トウサンは初めてなのです。

我が家からの道筋

宝塚大劇場

花の道と宝塚大劇場

先日、ファミリーランドのお隣、手塚治虫記念館へ出かけたときは、自家用車を利用しました。その時は雨。きょうの天気予報は悪くありません。駐車場探しに苦労するのは嫌なので、阪急電車を利用することにしました。神戸線夙川駅まで、夙川公園沿いを歩きました。神戸線、西宮北口(夙川の次の駅)で今津線に乗り換え、宝塚までおおよそ電車に乗っている時間は30分ほど。後で調べると、宝塚南口の方が近かったかも知れません。宝塚駅の駅ビル内でお昼ご飯。マックで済ませるつもりでしたが見つからず、中華料理屋に入ってラーメンを食べました。駅前からファミリーランドまで、「花の道」が続いています。右手に宝塚大劇場(歌劇が行われる)が見えると、その向かい側がファミリーランドです。

動物園としてのファミリーランド

たむろする日本ジカ

日本ジカ。窮屈そう

格好良いみみずく

ワシミミズク格好良い

本来の料金は、大人1400円、子供3〜11歳が700円。乗り物パスつきは、3800円と3400円です。私たちの持っていた招待券は入園のみ。途中脇を通り過ぎた駐車場には、まだいくらか余裕があるようでした。

まずは動物を見て回ることにしました。ここの特徴は、狭いこと、古いこと。狭いというのは、観覧者が歩くスペースと、動物が飼われているスペースの両方のことです。入って正面に象が居ますが、少々気の毒なほど。反面、動物までの距離がかなり近いということも云えます。

左手の建物に入りました。立体動物園とのことです。階段を二階に上がり、建物の中を歩きながら、動物を見てゆくわけです。古さから想像するには、出来た当時はかなり進歩的な作りだったのだろうと思います。入り口の脇に、水槽があって、アザラシとシロクマが居ます。日本ジカ、ミミズクを眺めながら階段を上がっていくと、屋上に小パンダ。可愛い感じですが、愛想がありません。建物の中には、リスザルなどが集められた一角があります。なかなか興味深いのですが、狭くて、オリが小さいので、なんだかペットショップに居るような気分になります。

ひよこの誕生を目撃

ペリカンの横顔

ガラス越しながら目の前

一階に戻ると、ペリカンが目立ちます。モモイロペリカンです。目の前につったっていたので、これはなかなかの迫力。その脇にひよこが居ました。孵卵器の中に卵が並べてあって、次々と雛が殻をつついて出てくるという趣向です。私は小学校の頃、理科の授業で見たことがあるのですが、こども達は初めて。孵卵器のそばにしがみついて、雛たちに声援を送っています。無事に生まれた雛を触らせてもらって、とても楽しんだようです。

孵卵器の中に並ぶ卵

ひよこの誕生を目撃

ひよこ

ひよこと遊べる

 

ライオンもトラも猫のうち

立体動物園を離れ、つきに猛獣の方へ行きました。ここの一番の人気者、ホワイトタイガーが居ます。3頭ほど居たようです。向かいのオリにはライオンも居ます。狭いオリなので、なかなか見応えがあります。高が白いトラじゃないか、という無かれ。なかなか可愛い。こいつは人気者の素質があります。というわけで、大きめの写真を貼ります。

ホワイトタイガー

ホワイトタイガー。可愛いです。

ここで、ナミンチとヨウカラはジェットコースターに乗ることになり、カアサンがそっちに付き添って、トウサンはタンタンとエリポン2人と動物園の中をぶらぶらすることになりました。一番奥に、子供動物園がありますが、余り楽しい場所ではありません。山羊とブタが居ますが、100円を払ってエサをやるだけ。触ったり、抱いたりということにはならないようです。おまけに、小川のような溝があって、大人にはどうもありませんが、我が家のこども達には少々気遣わなければなりませんでした。ふと見ると、乗り物館という交通博物館があります。入場無料ということで、入ることにしました。電車の大好きなタンタンはさぞかし喜ぶでしょう。

交通博物館

昔の客車

交通博物館内

歴史上の阪急電車模型

交通博物館内

余り目立たない乗り物館ですが、中身はなかなかのものです。マニアなら、ここだけでも十分に楽しめそうです。余り広くはありませんけれども、阪急電鉄の歴史が分かる。古い車両のカットモデルの展示、震災復興の写真資料。動かすことが出来るジオラマなど。トウサンにとっては古い電車の模型や自由に乗ってさわれる電車の展示が面白かったのですが、タンタンは、ジオラマにしがみついて離れようとしません。彼にとっては、かなり豪華なプラレールのようなものです。随分のんびりすることが出来ました。ファミリーランド廃止後、乗り物館の貴重な資料は、どうなってしまうのでしょう。ファミリーランドのホームページには、乗り物館のことはほとんど触れられていないのです。

エサをやる

猿山

猿山。なんだか元気がない猿たち

タンタン

ヒト科子供、タンタン

乗り物館からでましたが、お姉ちゃんたちはジェットコースターの行列に並んでいるそうで、もう少し時間がありました。猿山や象を見に行って、エサやりをしました。エサは園内で売られているのです。数かけらのサツマイモや、にんじん一皿に、100円も払うのは、ちょっとどうかとも思いますが、乗り物の値段を考えると安い物の様な気もします。

しばらくして、お姉ちゃんたちも戻ってきました。天気予報が言うほど、良い天気にはならず、むしろ肌寒いどんよりとした天気でした。帰ることにしました。帰り道は宝塚南口から電車に乗りましたが、却って遠かったかも知れません。

ファミリーランド廃止について考える

実は、宝塚ファミリーランドの一部を見たに過ぎません。他にも植物園、ホースライドパーク、遊園地があるのです。廃止はとても残念です。記事を準備している間に、佐世保のハウステンボスが倒産したというニュースが流れました。浦安以外のテーマパークはどこも苦戦中です。ユニバーサルスタジオも例外ではないようです。

私はデイズニーの商売のやり方が好きではありません。ミッキーマウスが可愛いとは思わないし、ディズニーランドに行きたいとも思いませんが、中にはいると、良い気分になるのです。広くて、きれいですから。テーマパークという分類で括られてしまうのも気の毒な気がします。何しろ、ファミリーランドは宝塚新温泉から数えると92年もの歴史を持っているのですから。もっと近所の施設に目を向けるべきと思います。修学旅行で浦安に行くのは止めた方が良いと思うなぁ。古い、狭い、と文句をたれましたが、貴重な財産という意味では全く異存はありません。廃止はとても残念。せめて動物園専業として存続の道は無いものでしょうか。

宝塚駅前で、存続の署名活動をしていました。これから行くと分かっている人に署名をもらってもしょうがないだろうになぁ、と思いながら私はその前を行き過ぎたのです。出口でやれば良かったのに。ねぇ、みんな、楽しかったでしょ?無くなったら困るでしょ?きっとその時なら私は素直に署名に応じていたと思います。

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