ご無沙汰しているうちに、新年です。本年もよろしく。
本業の方で、多忙を極め、正月どころでない、と言いたいところだが、家庭を持つ身として、そうも言っていられない。けれども、家族と過ごす時間も必要だし、、、PowerMacG4-400のアップグレードも最終段階に到達したのだが、なかなか上手くいかない。いか、その顛末。現在も進行中なのだが。
年末も押し迫った12月27日、メモリ256MBx2、HDD160GB、ATA133PCIカードが届いた。早速インストール作業を行った。以下、覚え書き。
5年前の購入時、メモリは僅か64MBだった。OS8.6だったが、それでもかなり厳しい状況で、メモリ不足が原因と思われるシステムのフリーズが多かった。
その後、128MB、次いで、256MBと増設し、OSXに移行し、合計448MBで今まで使っていた。結局、4つのスロットのうち、ひとつが空いていた。今回、64MBのSDRAMをひとつ外し、256MB二つを増設し、合計896MBとなった。因みに、PowerMacG4-400 PCIのスロットは4つであるが、メモリの規格はPC100で、ひとつのスロット当たり、256MBまで。合計で1GBまで実装可能。
元々のオンボードインターフェイスはATA33と云う規格。購入時は10GBのドライブが装着されていた。このドライブは、OS9.2をインストールして現在も使用している。
その後、IBMの40GBを増設したが、壊れた。その後80GBのIBMを増設し、二つのパーティションを切って使っている。現在は、80GBのパーティション1にOSXをインストール、オリジナルの10GBにOS9.2.2をインストールしている。
インターフェイスに関しては、シリアルATAにするか迷ったが、結局ATA-133とした。現在のところ、それほど転送速度に差が ないこと。現在使用している80GB HDDとの互換性を持たせること、を考慮したような気がするが、よく覚えていない。価格的には秋葉館オリジナルのインターフェイスカードが3割ほど安いのだが、OSXのみの対応と云うこ とで、諦めた。今回のように、ファームウエアインストールにOS9から起動しなくてはならない場合、秋葉館オリジナルのカードでは全く対応できない。古いパソコンを使うには、互換性が重要という判断である。
ATAカードは特にドライバも必要なく、インストールは比較的簡単。難しいのは、ATAケーブルの取り回しである。シリアルATAを選ぶと、ケーブルの取り回しが楽である。若干転送速度が速い。など、この点ではいくらかメリットがある。などと、この時点では高をくくって暢気に構えていたが、とんでもない話だった。
物理的なインストールはさほど難しいことはない。PCIスロットは下二つが空いており、一番下のスロットにカードを装着した。ケースを閉じると、余ったケーブルがPCIカードと干渉したり、ファンの通気口を塞いだり、そういうことに気をつける必要がある。
購入したIBMのHDDが実は、ATA133ではなくて、ATA100の規格だった。ちょっと損した気分。また、HDDを二台重ねてマウンタに固定すると、三カ所あるドライブベイのうち、装着できる場所は一番奥だけとなる。Crecsendo ZIFの電源コネクタが干渉してしまうためである。
早速、当初の計画通り、システムの移植に取りかかった。MacOSX10.3のディスクユーティリティの「復元」を使う。以下、手順をまとめる。
初め、CDROMで起動すると、新HDDを認識せず、面食らったのだが、そのうちに認識するようになった。原因不明。と、この時点でも暢気に構えていた。
小一時間ほどで、終了。無事というか何というか。新HDDから起動し、引退予定の10GBの中身をコピーする。OS9のシステムに加え、子ども向けのソフトが幾つか入っている。これは大切なもの。
単純なコピーだが、結構時間が掛かる。CPUの負担も大きそう。
やっているうちに、深刻な問題に気がついた。ACARD AEC-6280Mは、MacOSX 10.3インストールCDで、認識されない。(ことが多い、というか、ほとんど認識されない)。OSのインストールが出来ないと云うこと。どうなっているのか?訳が分からず、大変苦労した。起動ディスクのバックアップを取っておこうと、OSXインストールディスクから立ち上げ、ディスクユーティリティの復元機能を使う。新しいシステムディスクの新規イメージを、外付けHDDに保存する。ところが、システムCDROMから起動すると、極めて高い頻度で、AEC- 6280Mを認識しない。認識しなければ、バックアップも取れない。
さらに厄介なのは、一度認識されない状態になると、起動ディスクの選択が出来なくなること。たまに認識されることがあるが、理由は不明。
ACARDのサポート
http://www.acard.com/eng/support/mac.html
に、OSX10.2のサポートに関して記載があるが、10.3に関しては何のステートメントもでていない。AEC6280Mに関係ありそうなところとしては、
混乱した。2005-10-03付けでAEC6280MにOSX10.2-10.4対応のドライバー(ver 1.5.6)がリリースされている。(2005-12-14追記)
以下追記(2005-01-06)。
2005-12-14追記。道具としてのパソコン2005-12-12:yosemiteマザーボードのPowerMacG4にOSX10.4をインストールするを参照してください。
とりあえず、動いている。しかし、はっきりしていることは、ACARD AEC-6280Mは、OSX10.3に対応していないということ。
- 特徴
- Mac OS X 完全サポート
- 同一ファームウェアで、OS X, OS 8.5, OS 9 に対応
- Ultra ATA133/100/66/33HDDをサポート
- 137GB以上のHDDにサポート
- (中略)
- OSの互換性
- Mac OS X
- Mac OS 8.5, OS 9 以上
AEC-6280M PowerMac用PCI Ultra ATA-133 IDE アダプタ(メーカーサイトより引用)
とあるが、色々見たが、この機種に関して、一言もOSX10.3に対応(OSX10.2以降)という表記はない。よくよく見ると、秋葉館の通販サイトにも、10.2に対応となっている。対応していないと、何が拙いか。
これに対する対処法であるが、
とりあえず、ファームウエアのアップデートを行った。上記ACARD社のサポートページからダウンロードできる。インストール法のまとめ。しかしながら、上記トラブルは基本的には解消しない。オンボードのIDEは160GBのHDDを137GBと認識する。
下書きのメモからのコピペのため、まるでまとまっていない。もう少し続く。
こういうトラブル話や、行きあたりばったりで右往左往した話は、書いていて面白くない。回りくどいし、整理されていない。読んでいる方も詰まらないと思う。結局、解決策を導き出せず、作業中も、暗澹とした気分でやっていたのだ。もしかすると、私と同じように、古めのマックを使っていて、CPUを交換したり、ATAアップグレードカードを装着したいと思っている人には、いくらか役に立つことがあるかもしれないと思う。私には、こういったセットアップは今回一度きりで、今後普通に動いてくれればそれでよい。作業そのものは、すでにもうどうでも良いことなのだから。
現在の状況、つまり、現状での落としどころ、と言うことになるだろう。以下の通り。
ATA133カード(ACARD AEC-6280M)のマスターに80GB HDDを繋ぎ、OSX10.3のシステムディスクとして使い、新規購入した160GBのHDDはATA133カードのスレイブ側に繋ぎ、データの保存用とした。インストールしたOSXは残してある。復元で、外付けドライブにシステムのディスクイメージを保存した。
ACARD AEC-6280Mは、OSX10.2とOS9.2に対応と言うことになっているが、私の環境のせいなのか、私のセットアップに何か問題があるのかは分からないが、OS9.2に対応していないと、結論せざるを得ない。そのため、OS9.2を含む10GBのHDDは、オリジナルIDEに繋いで残した。(ご存じの方がいらしたら、お知らせ願いたい)
今にして思えば、ACE-6280Mよりも、幾らか割高になるがOSX10.3に対応と明記されているSonnet Tempo ATA133か、逆に、かなり割安ながらOS9.2に対応していない(しかしOSX10.2以降に対応)秋葉館オリジナルATA133カードを選ぶべきだったと思う。
少々、いや、かなりくどいが、一連のアップグレードについて、まとめておく。
かなり、動作速度は改善されたと思う。ATA133導入の効果についてはよく分からない。メモリの増強が大変効果的だったという印象が残っている。CocoaBenchによる測定結果を晒しておく。残念ながら、アップグレード前の測定をしていない。それから、測定条件は、起動直後にCocoaBenchのみを立ち上げて行い、数回の測定でもっとも良かった値を選んでいる。
ATA133カードの互換性によると思われる、インストールやディスクユーティリティ、クラシック環境の互換性に関する問題については、すでに指摘したが、それ以外に、OSXで利用していてたまに、おかしな挙動を示すことがある。漠然としていて申し訳ないが、データの書き込みが上手くいかない様な感じ。ドライブ関係か、CPUの問題かははっきりとしない。(多分、ドライブ)再起動で復旧する。
反省点として、少々お金がかかりすぎたこと。ATAカードの選択を誤ったこと。内蔵HDDは敢えて増設を急ぐ必要はなかったと思う。時間が掛かりすぎた。年末から年始に掛けて、本来ならのんびり出来るはずだが、今年は色々と仕事を抱えていた。(現在も抱えている)
アップグレードによる性能の改善は、まぁまぁ満足している。同じ道具を使っていて、コストに見合うと思う人は、CPUの交換とメモリの増設をセットでトライしてはいかがだろう。
今後、出来ることと云ったら、もう一枚メモリを差し替えることくらい。(やるつもりはない)そういえば、動かなくなっていた内蔵MOドライブを外した。メディアの挿入口はそのまま開いてある。少しは風通しが良くなる事を期待している。ハンディカムの8ミリビデオテープのデジタル化は、そう遠くない将来に実行に移すつもり。つまり、NTSCのキャプチャとDVDのライティング環境を何とかしようということ。メディアの規格がもう少し整理されてから、と思っている。
随分アップグレードに手間を取られてしまったが、こういう事ばかりをしていたわけでない。仕事の方で、依頼原稿を一つ仕上げた。引き続き、講習会用のテキストを作製している。ワード2004と格闘しているのだ。だいたい、私がマイクロソフトのボキャブラリ疎い。メニューに出てくる言葉を理解できていない様に思う。文書を書き進めるところは、あまり問題ない。アウトライン表示を大変便利に使っている。しかし、使いこなしているとは到底思えない。問題は、その後。図表を入れるところと、レイアウトを整えるところ。
スタイルを指定し、スタイル書式を調節するのだが、思ってもいないことが次々と起こる。先回りして勝手に色々とやってくれようとする。「勝手なことをすな!」と、叫びながら悶々としている。エクセルでグラフを作り、貼り付けようとするのだが、むやみな余白がどうしても縮められない。仕方なく、エクセルからプリントアウトしてスキャナで取り込みカットアンドペーストしたが、印刷の解像度とマッチしない。私が使い方を理解していないことが、問題の本質なのだろう。しかし、これであらゆる文書を作り上げる、日本のサラリーマンは偉い。そして、HTMLと外部スタイルシートのありがたさが身にしみる。
パワーブックのバッテリがもう寿命を迎えているらしい。フルに充電して10分足らずでスリープモードに入る。ヨドバシでアップルの人に尋ねると、純正品は、もう手に入らないとのこと。早急に何とかしなくては。