時差ぼけかも。
会議に出席するためにヨーロッパに出張してきました。会議はデンマークの片田舎で催され、二日間の予定。大学の研修所のようなところに泊まり込みで二日間びっちり。プレゼンテーションを聞いたり、自分の意見をプレゼンテーションしたり。今まで具体的に書いたことはありませんでしたが、自然科学分野の研究成果を発表し、討論するための会議です。
アメリカ、ヨーロッパから、同分野の研究者が集まり、50名ほどがプレゼンテーションしました。パワーポイントによる口頭発表が40名ほど、ポスター発表が10名ほど。私はポスター発表です。
国内では年に2−3回ほど発表者として会議に参加します。海外での発表はほとんど経験がありません。10年ほど前にアメリカで行われた会議に出席したことがありますが、それが唯一です。当時は、フォトスライドとスライド映写機が一般的でした。
トランジットも含め、コペンハーゲンに2泊、会議場に3泊、パリに一泊。機内も含めると、7泊8日の旅程です。荷物は、小型の旅行カバンと普段背負っているリュックサックに纏めました。一応、パワーブックは持参。メールのチェック位できるかも知れないと思ったのと、暇があったら現地からのレポートが出来るかも知れないと思ったからです。付属品は、ACアダプターとSDカードリーダー、イーサーケーブル。写真を撮るために、デジカメと充電済みのバッテリ、予備のSDカードに加えて、一眼レフに50ミリマクロと20-35ミリ広角ズーム、そしてネガフィルムを10本ほど持参。一眼レフは大変重たいのですが、デジカメを余り当てにしていないし、写真を撮るのがとても楽しみだったので敢えて荷物に入れました。
比較的小規模な国際会議は、普通ドレスアップは不要で、ノーネクタイ、ジーンズにスニーカーでOKです。自分の発表の時のために、ジャケットとネクタイを用意しました。着替え以外には、メモ帳と筆記道具、それから、先日作製したポスターを忘れてはいけません。
あくまで、出張ですので、まずは会議の様子に触れておきます。会場は、デンマークのローカル空港から車で2時間ほどにある大学の合宿所のようなところです。車窓の長閑な景色に、少々不安になるほどの田舎でした。参加者に個室が与えられますが、部屋にはテレビも電話もなし。LANのジャックがあったので、ケーブルを繋いでみましたが、オフラインでした。世間と隔絶された環境です。とても静かで、パワーブックのハードディスクの回転音が妙に気になるほど。(結局、今回はホテルも含めてパワーブックでネットに繋ぐチャンスは全くありませんでした。)
60名ほどの会議室は倉庫を改装したような構造で、天井の梁ににプロジェクタ(エプソン製)が吊ってあります。スクリーンの前に置かれたテーブル上に、デルのノートパソコン(WindowsXP)と15インチのパワーブックが用意されていました。口頭発表者はパワーポイントを使い、その中で4名ほどがマックを利用しましたが、いずれも自分のパワーブックを持ち込んでいたようです。
ポスターの方は、自分の発表に忙しく、余り他をゆっくり見ている暇がなかったのですが、大判一枚で用意する人(これは持ち運びが結構大変)と、写真を重視する人は、ピクトログラフィを使って、A4サイズで作る人がいました。興味深いところでは、布にプリントアウトしている人がおり、これはおそらく、折りたたみ可能という大きなメリットがありそう。また、ポスターそのものを、A3程度のサイズに縮小印刷して配っている人も居ました。なかなか良いアイディアです。
パワーポイントの方は、書式の統一や、パワーポイントの、アウトライン、デザイン、レイアウトなどを積極的に利用している例は少数で、いかにも、ブランクにオブジェクトを並べただけという、構造化されていないスライド構成が目に付きました。もちろん、プレゼンテーションはあくまで中身が重要なのですが、構造化が出来ていた方が、見る側も理解しやすく、喋る側も内容を整理し安いはずです。また、スライドを作る手間も随分と省けると思うのですが。パワーポイントの本当の実力が、スライドショウ以外の部分にある、と、気が付いている人は少数です。使いこなしている人は、一人か二人だったと思います。
ネット接続を意図して、パワーブックをしょっていったのですが、結局全くネット接続の機会はありませんでした。コペンハーゲンのホテルでは、ロビーにウインドウズパソコンが一台あり、空いていれば自由に使えましたが、残念ながら日本語表示に対応しておらず。www.MLB.comで、イチロー選手の成績を一度確認しただけ。会議場でも、事務局に一台、ウインドウズが置いてありましたが、さわりもしませんでした。コペンハーゲン空港には無線LANのアクセス可能エリアがありました。また、クレジットカードで利用料を支払って使えるパソコンが設置してありました。そういえば、関西空港では、ヤフーなどのニュースに自由にアクセスできる、マルチリンガルパソコンが、何カ所かに設置されていました。
海外の空港では、セキュリティチェックに際して、いちいちパソコンをカバンから出すように求められませんでした。チェックインするか、機内持ち込みにするかについても、特にルールはなく、どうぞご自由に、ということ。ぞんざいに扱われるといやなので、常に機内に持ち込みましたが。
ぼちぼち。