管理人を騙すのは止めて下さい。
リファラースパムって云うのは、かなり効果があると思う。名簿を使ってメールを送りつけるのはもう通用しません。これだけスパムメールが蔓延すると、ユーザーも警戒するというか、読まずにメールを削除することに何の抵抗もなくなってきている。これからはリファラースパムの時代です。どうしたらそのようなことが実現できるのか、私には分かりませんが、とにかく、リファラースパムを生業としている業者にいくらかお金を払えば、哀れで几帳面で熱心なほーむぺーじ管理人が引っかかると云うわけです。時々、妙なリファラーを見つけて、不思議に思っていたのです。訪れて、色々見て回るのですが、いくら探しても私のページへのリンクはおろか、何の言及も見つからない。ちょっと関係あるとは思えないようなサイト。ずっと、不思議だなぁ、と思っていた疑問が昨日解けた。多分、それがリファラースパムと云うやつです。騙されていることにさえ、気がつかない管理人は、そう少なくはないでしょう。効果てきめんです。騙してどうなるものでもないとは思いますが。騙される側としては、有効な予防策は見つけられません。仮に、悪意を持って何かするようなページがリファラースパムとして届けられた場合、対処しようがないと思う。ゆゆしき問題です。リファラーなど気にしない、と云うのが唯一の対策か。
話は変わって、えび日記(2004年3月11日付け:IT media はリンクできなかった)より
IT media の記事って勝手にリンクしてはいけない (と、IT media 側は主張している) のだそうで。確かに利用規約 (http://www.itmedia.co.jp/info/rule/) を見ると
リンクを希望される際は、事前に、リンク元となる貴サイトの内容とアドレス及びリンクの趣旨、お名前、連絡先などをお問い合わせページからご連絡下さい。とありますね。
あれまぁ、、、頼りにしていただけに、ショック。リンクに許可が要るところにはリンクしません。これ、わたしの原則。しかし、今更、リンクを全部外すのは勘弁していただこうと思う。参ったな。
年度末、というか、新年度初めというか、報告書をいくつか書かなくてはなりません。内容ももちろんですが、体裁とか、書式とか、そこら辺が結構重要なのです。大昔には手書きをしていたのだと思う。ワープロとコピーが普及してからは、ワープロで打ち出したまっさらを、書式に切り貼りしてからコピーを取ると云うやり方になり、最近では、元ファイル(大抵はワードなどのワープロのファイル)をダウンロードして、それを利用して書類の項目を埋めていくのが主流。利用して、を強調したのは、どのように利用するかが今回話題にしようと思う点だからです。
ここら辺の書類作成に関して、以前にも話題にしたことがあります。(IT時代の書類作成:2003-10-24)いくらかダブるところがあると思いますが、参照してみて下さい。
さて、書類を集める側、(書類の書式を造り、利用者に提示し、できあがった書類を読む主催者側)にとって、一番大切なことは、実は、集めた書類をファイルして、棚に収めることではないかという気がするのです。もちろん、申請書の方は内容が重要ですが、報告書に関しては、記載事項を全て埋め、あとはページの振り分けや、ファイルするための穴を空ける余白の設定の方が、大切なことなのではないかしら。
主催者側が、用意した書式をユーザーに印刷イメージのみで提供するならば、主催者は、ユーザーの環境を考慮する必要がありません。今日、書式ファイルをダウンロードによって提供することになると、主催者はユーザーの環境を考慮する必要があります。ウインドウズ用のワードと一太郎に加えて、マック用のワード書類まで用意して下さっているのは、そういった配慮のひとつでしょう。
ユーザーは元になるファイルを手に入れ、それを編集して書類を作ることが許されるようになりました。しかし、主催者から提供されるファイルは、印刷によって書式を提供する以上の配慮が為されていないのが一般的です。要するに「まるで使えない」ファイルのあのです。主催者がファイルをダウンロードできるようにしている理由は、単にインターネットがメディアとして普及したから、と云うことなのです。
報告書の作成に当たっては、各機関に送付している様式を複写して作成することを前提としているところですが、このページは、担当者の方々へのサービスの観点で、公開しているものです。 各様式は、お使いの個々の動作環境によって、不自然な罫線のずれや改行、または文字化け等不具合が発生する場合があります。その場合は、個々の動作環境にかかるお問い合わせには応じかねますので、お手数ですが適宜修正を施してご使用ください。また、元の様式と照合したい場合は、各機関の事務担当者に届けられている印刷様式を参照してください。
ファイルとしてダウンロード可能になって、実際のワープロファイルを手に入れて分かったことは、彼らがワープロの使い方をまるで分かっていないと云うことです。彼らの作る書式の多くは、いわゆる裏技を駆使したもので、例えば表のマスの高さを設定するのに、行間を小さく設定した改行を連打したりするわけです。その欄にカーソルを入れて、何かを入力した瞬間に、表のフォーマットは崩れます。入力内容に合わせて、フォントサイズを指定すると、表のフォーマットが崩れる。氏名の欄には、「フリガナ」と、無責任に書き込んであるのですが、実際に氏名にフリガナを付ける方法を全く考慮していません。その欄にはスペースが並べてあって、枠の右隅に「印」とありますが、これも氏名を入力するとずれてしまいます。とにかく、何かを書き込もうとすると、ことごとく書式が崩れてゆくわけです。ユーザーは主催者が意図した書式が崩れないようにかなり周到な配慮というか、綿密な作業が必要となっています。
書式が重要なら、入力してもフォーマットが崩れない様な工夫が必要です。例えば、表のセルの高さを決めるには、(マイクロソフトワードの場合は)表のプロパティから、行のサイズを固定値で指定すればいいわけです。右隅にはんこを押すなら、非表示で罫線を引いておけばいいのです。
折角ダウンロード出来るようにしても、こういった役に立たないファイルでは、ユーザーの苦労は増すばかりで、ほとんど何の役にも立ちません。結局、いじるほどにフォーマットは崩れ、お互いにとって不幸な結果になる。
私の云いたいことは、ダウンロードして、なんだかいい加減な舞台裏を見てしまった失望感。そして、多分数千人か数万人が、同じ書類を作ることを考えると、主催者側のちょっとした配慮がないために費やされる莫大な無駄な努力、損失。もう、紙を離れて、ファイルで書類をやりとりすれば、馬鹿げた書式に煩わされることも少なくなるはずで、印刷イメージ本位とならざるを得ないワープロ利用を止めて、何か他のフォーマットを採用するべきではないかと思う。理想的には、専用のソフトを開発するべきだと思うが、誰かやってくれないかしら。
何処かに書きましたが、このサイトを作成、管理するにあたり、私は、Dreamweaverと云うソフトウエアを使っています。3年前、ほーむぺーじを作ろうと思ったとき、私はパソコンをある程度使いこなしている自信がありましたし、コンピュータというものを信頼していましたので、ほーむぺーじ作成ソフトを使えば、ほーむぺーじは作れるものだと思っていました。そこで、手近なところで、iMacなどにおまけで付属していたPageMillと云うソフトを手に入れました。その後、PageMillに満足できなくなったか、あるいは試用版の期限が切れたか、そういった理由で、ソフマップのマック用ソフトの棚に並んでいたDreamweaverを手に取ったわけです。(PageMillはいささか古いソフトですし、ほんの一時期使っただけで、余り記憶にないので、これ以上言及しません。)
Dreamweaverのデザインビューは、「ワープロを使うように」ほーむぺーじを作っていくことが出来るようになっていて、作製者の意図をHTMLに反映させる入力インターフェイスとして、なかなか優れたものです。但し、デザインビューはあくまで入力を支援するためのもので、レイアウトのためではありませんが、ワープロのようなものと誤解した初心者は、しばしばDWデザインビューを使ってウインドウ内に明示的にレイアウトしようとします。デザインビューは、ブラウザデフォルトのスタイルシートの一例をそこそこの正確さで模して、テキストの入力を助けているだけで、レイアウトの目的にははなはだ不向きです(*1)。デザインビューを使ったレイアウト法はごくごく限られ、blockquoteタグを使った模擬インデント、フォントタグを使ったフォントの色とサイズの設定、そして行間を確保するためのBR連打、p空タグ挿入程度のものです(*2)。段組や、画像の配置はテーブルレイアウトに頼ることになります。これらのいずれの手法も、正しくないHTMLの文法に初心者を誘導するものです。本来、作製者の作業は、興味深いテキストを作成した上で、見出し、段落、引用など、むしろ「暗示的に」レイアウトを指定することであり、デザインビューにもそれらの機能は備わっていますが、正しいHTMLを意識しない人には全く使いこなせない代物です。こういったデザインビューに対する誤解の結果、あたかも、「ほーむぺーじ」をDreamweaverで作っているような錯覚を与えてしまうことは、大きなデメリットです。いかなるソフトを使おうとも、できあがるのはHTMLファイルで、閲覧者はブラウザソフトを出力インターフェイスとしてウエブサイトを閲覧するからです。
*1:それによってブラウザは自動的にある程度適切で普遍的なレイアウトを作ってくれます。もちろん、それに独自のスタイルシートを被せることで、レイアウトのバリエーションが増すわけですが、Dreamweaverのデザインビューは、スタイルシートを利用した場合、「デザインタイムスタイルシート表示」という機能があります。
*2:DreamweaverMX2004では、フォントのスタイル指定に、内部スタイルシートによる指定が出来るようになっています。初期設定でフォントタグも使うことが出来ますが、どちらがデフォルトの設定か、私には分かりません。
私自身のことを思い出すと、HTMLについて勉強し始めるまで、Dreamweaverを使えば、HTMLを全く理解していなくてもほーむぺーじは作れる、と、親戚のおじちゃんに勧めたりしました。実際、一年あまりに渡り、私は常にデザインビューのみでほーむぺーじを「編集」していました。何冊か、Dreamweaverの解説本を買い、眺めました。自分のほーむぺーじをもう少し立派に、かっこうよくしたいと思うからです。実際にはマニュアル本はごく初期にいくらかの基本的操作を覚えるには役に立ちましたが、結局ほとんど目を通すことさえないままでした。いわゆる裏技の紹介ばかりで、そういった裏技は、覚えたところできわめて応用範囲が狭いのです。DWを使えば、ほーむぺーじがこんなに格好良くなります、と云うような解説文のインチキさは、ほーむぺーじ作成ソフトがほーむぺーじに機能を付加するわけではなく、やるのはあくまでブラウザのHTML解釈だ、ということが分かっていない私にも、何となく感じられたのだと思います。
デザインビューを使ったHTMLレスのほーむぺーじ作りは、ブランクページからワープロ感覚で構成していくにはいいのですが、既にできあがっているページを修正する場合、どうにもならないケースが出てきます。また、サイト管理を考えたときに、コードを全く見ないと云うわけにはいかないのですとにかく、こういったやり方の拙さは、後にサイトの模様替えで、HTMLを標準に準拠させようとしたときに、きわめて困難な作業を強いられたことで身に滲みました。。悶々としていた時期に、何かと出会いました。Chaichan-ワールドでしょうか?その前に、HTML定義のための覚え書きだったかもしれません。ゴタクの中に、その頃に書いたものがいくつも残っています。ゴタクインデックスのWeb作製400番目以降は、初心者がHTMLに目覚めるドキュメントとなっている。なかなか得難い資料かもしれません。
こういったことを書いていて気がついたのだが、DWは最新バージョンでさえ、メニューから選ぶいくつかのコマンドが、デザインビューとコードビューで異なるアクションを提供していることです。例えば、インデント、およびインデント解除は、デザインビューでは<blockquote>を挿入しますが、コードビューではコードのインデントを調節します(タブキーと同じ)。デザインビューでリストを選ぶと、カーソルのある位置の段落全体が<ul><li>で括られますが、コードビューではカーソル位置に<ul></ul>タグが挿入されるだけです。このような整合性のなさは、結局、デザインビューの使い方として、コードを知らずに入力させると云う前提があるためでしょう。結果的に。デザインビューではソフトが勝手に判断しタグを加えてゆきます。それは、あたかも、ほーむぺーじソフトがほーむぺーじを作っているかのように、初心者に錯覚を与えます。
マクロメディアなりの摺り合わせなのだろうと思いますが、私の意見としては、デザインビューとはいえ、何らかの形でコードを示すべきだと思う。覚えるべきことはわずかなのだから、その僅かな部分を、デザインビューを使いながら理解できるような示し方をするべきだろう。それが責任あるソフトウエア設計者の態度ではあるまいか。
と云うわけで、今回はこれまで。