ダイアリ:いっしゅんの一コマ@おやこニュース
梅雨時です。私はこの季節が好きです。
何となく青臭い春が過ぎて、落ち着いて、それでも着実に成長している感じがよいです。真夏ほど暑くありません。「梅雨の晴れ間」は私にとって極上のひとときです。真夏なら嫌になるほどの日差しを、この時期には素直に受け入れられます。変化に富んでいて、少しずつ動いていく雰囲気です。
多くの家の軒先に、アジサイの鉢植えが置いてあります。昔ながらのアジサイよりも、この頃はガクアジサイに人気があるようです。色とりどりで、淡い色からちょっとどぎついような色まで。私は淡い色や、ちょうど色づき始めたくらいの、まだ開きかけたような花の色が好ましいと思います。雨上がりで少し滴がたまっていると、ますますよろしい感じです。
そして、もう一コマは、夙川公園に意外と多い夾竹桃です。私はこの花が余り好きではありませんでした。ふるさとを離れ、一人暮らしを始めた頃、大学院の敷地の周囲に咲いていました。枝にはびっしりとカイガラムシが貼り付き、見るも無残な夾竹桃の花は、毒々しく見えました。
何となく形もはっきっりしないし、それ以降私はこの花から目をそらしていたような気がします。カメラを向けてみると、夙川公園の夾竹桃は花が大きく、木の枝からたわわにぶら下がっています。周囲の緑との対比が素晴らしいのです。私は今年になって、この花の良さに気付きました。ツバメが雛を育て始める頃に見ごろになります。白い花も見たことがありますが、ここら辺の夾竹桃はピンク色ばかりです。
ツバメの巣から雛が巣立ち始めて、梅の実が青々と熟して、桃の実が色づき始めて、サクランボにヤマモモやビワの実が食べごろ。上流の方では蛍が瞬く。本当に良い季節です。