おやこニュース・お出かけ情報
大阪市内。旧花博会場の温室植物園です
冬型の予報が出ていた振り替え休日の月曜日、どこか暖かいところへ行きたいな、、そうだ、温室で植物でも眺めよう!ということで、花博跡地にある、「咲くやこの花館」へ出かけてきました。
花博(国際花と緑の博覧会)は大阪市の東端、鶴見緑地で1990年に開かれました。私はそのころ大学院生で大阪に住んでいたので、そのような博覧会を開催していることは知っていましたが、興味はありませんでした。「自然と人間との共生」をテーマに、世界80カ国が出展したそうです。
10年あまりが経過して、今はその跡地が鶴見緑地公園として大阪市民の憩いの場になっており、メーンの展示館が、「咲くやこの花館」として、ネーミングのセンスは別にして、世界の花たちにいつでも会える植物たちの小宇宙を形作っているわけです。振り替え休日の朝、出かけるあては決まっていなかったんですけど、どこか暖かい、屋内で楽しめるところはないか、、、んじゃ温室で植物の観察はいかが?と出かけることにしました。
お昼前に車で自宅を出発。時間を気にするあまり、マクドナルドのドライブスルーを利用するという初めての賭けに出ました。3姉妹にはハッピーセット(オモチャ付き)カアサンとトウサンはチキンかつバーガー(カアサンは照り焼きバージョン)車の運転をしながら、バーガーをほおばるのは少々危険ではありますが、、、もっと危険なのはコーヒーの蓋。ドライブスルーを標榜する以上は、運転しながらでも飲める蓋を付けて欲しいもんだ。本場アメリカでは、コーヒーをこぼしてやけどしたご婦人が莫大な賠償金を取っているというのに、、、(親子ニュース第8号参照)子供たちは店で食べるよりよほど上手に食べてくれたようで、助かりました。チキンかつバーガーは名前から想像するようなカツではない。つまり、パン粉を付けて揚げる様なものではなく、要するに、フライドチキン(のようなもの)を挟んでいる。180円でケンタのフィレサンドによく似たものが食べられる。これは、マクドナルドがケンタつぶしに送り込んだ謀略的メニューと見た。ちなみに、バーガーとは、ハンバーグを挟んでいるものの総称で、チキンカツバーガーというネーミングは明らかな間違い。正式にはチキンカツサンドイッチであります。
マックのとてつもない野望を知ったところで、大阪環状線に乗って、堺方面に向かうと、1時間もかからないうちに鶴見緑地公園のすぐ脇までたどり着きました。ここからは、花博通りをほんの2,3分。 花博通りは片側3車線の広い道ですが、鶴見緑地周辺は路上駐車の車がずらりと並んでいる。大阪といえば、路上駐車とひったくり。これに関しては定評がある。よもや、駐車場が満車なのか?!と、心配になったがさにあらず。駐車場は十分余裕がある。
駐車料金は、1時間350円。安くはないが、特別高くもない。私は小心者だから、払えるお金は全部払ってしまうが、大阪の人たちは必ずしもそうではないらしい。これが大阪的合理主義のなせるワザ。 ただで止まれる場所にまずは停めて、そこが足りなくなったら有料の駐車場に入れる。広い道であまり通行量は多くないのでさほど邪魔ではないけれど、、、私には出来ないな。
第1駐車場に車を止めて、花博記念公園の中央口から公園に入ると、並木道の突き当たりに大きな噴水がある。エリポンが心配だ。今日は寒いからそんなことはないとは思うが、水たまりと見ると突進するのだ。特に、噴水は危ない。頭から水をかぶってしまう。
咲くやこの花館の場所を案内板で確認し、公園の中をぞろぞろと歩いていくと、あちこちから歌声が聞こえてくる。この寒い中、野外カラオケがここかしこで繰り広げられている。
野外カラオケの聖地の様相を見せている、鶴見緑地公園の芝生の上であった。各グループともに、発電器とカラオケマシーンを持ち込んで結構本格的、そしてうるさい!
まぁ、今日は芝生には用はないのでいいけれど。妙な塔(*1)の前を通って咲くやこの花館の前に出る。この塔は、まるでどこぞの秘宝館のはりぼて、というと言い過ぎかもしれないが、、(そう見えなくもない)
公園それ自体は広くて、芝生があって、寒いせいかあまり混んでいなくていい感じでした。わが家からもう少し近いといいのだけれど。
噴水の近くに環境学習センター(生き生き地球館)があるが、次回のお楽しみということにした。環境について色々と学習できる科学館のようです。その噴水を挟んで反対側にトイレがあり、子供たちが行きたがったので連れて入りました。男子用にも、おしめ交換台を完備しております。立派であります。ちらりと見えた個室があまりきれいでないのは公園の和式便器の宿命かもしれません。
(*1)いのちの塔という名前の展望塔、花博の時に作られたもので、高さ90メートル、展望台は54メートルの高さがあります。コンパニオンが一日3回公園施設を紹介してくれるパノラマガイドがおすすめ。と、公園のガイドに書いてあります。 (→)
さて、咲くやこの花館は、ガラス張りでいかにも暖かそうな建物です。建物の前で記念撮影の後、自販機で入場券(中学生以下無料、大人500円)を買い、入口から入ろうとするとなにやらマイホームセンターや植木屋(?)のたたずまい。大丈夫かな?入ると正面の受付にちょっと不思議な制服を着たおねいさんが出迎えてくれる。10年前の制服をそのまま使っているのかも。つまり、少々クラッシックないでたち。もしかするとおねいさんたちも10年ものかもしれない。 (うう、余計なお世話だった)
さて、中にはいると「咲くやこの花館」は、期待通りの暖かさ。これだけでも結構満足であります。
花博の当時からはいくらか規模は縮小されているようですけど、、10年間このコンディションを維持するのは結構大変なのではないかと思われます。建物は中心のフラワーホール(ステージがあったりして、吹き抜けのイベント広場のような雰囲気の場所)を囲むように、4つのパートに分かれていて、フラワーホールの周りを回るように純に展示を見ていくようになっています。入ってすぐに熱帯植物のコーナーが続きます。きれいに並べられた蘭の鉢植えがちょっと場違いな雰囲気がしないでもありません。 温室の中に小川が流れ、池があり、その池の中にきれいなハスが色々咲いています。こいつぁきれいです。さあ、写真を撮ろうとすると、急に暖かく湿度の高い室内に入ったため、レンズが曇ってしまい苦労しました。ガイドには水温28度で育てているとあります。タコの木(幹の辺りから根っこが傘の骨のように広がっている)や、やしの木、バナナの木があって結構な雰囲気です。ウツボカズラがずらりと並んでいましたが、季節柄、ハエが少ないせいか、あまり元気がないように見えました。
青いバナナの房を眺めて、バニラのにおいをかいでさらに進むと、サボテンのコーナーに入ります。季節柄か、こちらもあまり元気がないようで、花はほとんど咲いていませんでした。金シャチなどという大きな玉サボテンもありましたが、ロサンジェルス在住経験のある私たちをサボテンで驚かそうというのはいささか無理な話。金シャチの群落は、パサデナのハンチントンライブラリー(*1)でいやというほどみてきましたし、近所の庭に大きなサボテンが植わっていましたから。
とげとげだらけの木があって、ちょっと名前は分かりませんが、面白かったので写真に撮りました。
サボテンの後は、高山植物のコーナーがあって、ヒマラヤに咲く青いケシの花が咲いていました。写真では色がきれいに出ませんが、実物ははっとするようなブルーです。南極のこけを見ましたが、、、あまり印象に残らなかったな。
フラワーホールには売店、レストランなどがあります。売店はいささかプアです。大したお土産は手に入りません。むしろ、植木屋風の鉢植えが出口を出た辺りにあるので、そちらの方がいいでしょう。男子トイレは広いけれど、おしめを替える台などはありませんでした。
暖かいところに行きたいと言う、趣旨でありましたので、外に出なかったのですが、実際には建物を取り囲むように庭があったはずです。全体の印象は、こぢんまりとした植物園です。花博の時はすごく混んだのだろうと思います。10年あまりが過ぎ、展示もおねいさんたちも少しくたびれてきてはいますが、とても空いていてゆっくり見ることが出来ました。これは子供たちを連れて行く上で重要なことです。 植物園としては、それ程大したことはないと思います。狭いですから。でも、のんびり出来ていいところでした。鶴見緑地公園を含めて、陽気がよくなったら改めて出向きたいと思います。 結構満足して家に帰ったのでした。帰りは阪神高速を使ったのですが、工事渋滞でうんざりしました。
*1 ハンチントンライブラリー(Huntington Library) http://www.huntington.org/ ロサンジェルス近郊、パサデナの南側、サンマリノ市にあるハンチントンさんのお屋敷と庭園を公開しています。ハンチントンさんはここらに鉄道を引いて大もうけした人です。お屋敷の美術品と、広大な庭園は見事というか、成金趣味というか、、、いくつかのパートに分かれていて、写真で紹介したのはDesert Gardenですが、他にバラ園、日本庭園、ツバキ園、などなど、、とにかく広い、全部見ようと思うと相当な気合いが必要です。入館は無料のはずですが、駐車場にはいるのに一人5ドルの寄付を求められたはずです。見応えはあります。