どうして、ワードデフォルトのフォントサイズが10.5なのか、誰にも答えは出せないだろう。マックのワードのメニューには10.5などという半端なフォントサイズは見あたらない(直接キーボードから入力すれば、設定は出来る)。私は全く馬鹿げていると思うが、デフォルトでそういった設定になっていることに、多くの人が何の疑問も抱かない。
話は変わるが、仕事でパワーポイントをよく使う。私は、アップル謹製のKeynoteというソフトも併用しているが、基本は似たようなもので、用途はプレゼンテーションの資料作りである。自分で資料を作り、講演に使う以外に、人のプレゼンテーションを見たり、同僚の資料にコメントしたりする機会も多い。
若干日本語の処理に問題を感じるが、パワーポイントはプレゼンテーションソフトとして大変良くできている。しかし、私が目にする多くのパワーポイントファイルは、折角作った資料を二次利用する配慮がなされていないために、利用価値が著しく低められている。これもちょっとした工夫というか、パワーポイントファイル作製の基礎(とりあえず、「構造化」という言葉を充てておく)を理解すれば、ファイルの利用価値は飛躍的に膨らむ。
宜しくないパワーポイントファイルの特徴を簡単に指摘しておく。
要するに、「白紙」新規スライドを次々に追加し、テキストボックスやパワーポイントオブジェクトを並べてスライドを作製していくやり方が宜しくない。こうやって出来上がるパワーポイントを「標準表示」でみると、アウトライン部分がのっぺらぼうである。それぞれのコマが独立して存在しているため、スライド全体の統一性を維持することは事実上不可能。ちょっとした変更を行うのに、絶望的な努力を強いられることになる。
パワーポイントファイルを構造化する手順を簡単に紹介しておく。ご存じの方は、ばかばかしいと思われるかもしれない。
手順としては、
こうして作り上げたパワーポイントファイルは、デザインが統一されており、「スライドのデザイン」を変更することで、スライド全の変更を一括しておこなうことが出来る、という訳で、一度これをやると、もう、レイアウト欄がのっぺらぼうなパワーポイントファイルなど、使う気が失せることでしょう。