閲覧者とWeb管理者の関係(2005-04-17)

偶然、これに関することをいくつかDraftsの方に書き込んでいたので、ここにまとめなおすことにした。

Web管理者、閲覧者、その他の閲覧者、という、三つの立場を考えることが必要だ。管理者は、トラックバックにやコメントによって、有益な情報を得ることが出来るメリットがある。それらを公開するかどうかは慎重に考えるべきで、管理が及びにくいコンテンツをサイト内に設けることをリスクと認識するべきだ。リスクを背負って公開する意義は、その他の閲覧者に対するサービスのみだろう。

すてきなブログ、というか、日記を見つけた。アンテナに登録した。登録してから、ふと考える。邪魔しないように、遠くから見ていたい、そういう気分になった。日記を書いている人(Web管理者)は、アンテナで補足されたことに気付くだろう。アンテナに入れてから、しまった、と思う。私以外にもう一人、アンテナ補足している。どうせ、アクセスログが残る。しかし、「怪しいものではありません。あなたの文章がとてもすてきだと思ったのです。」と、挨拶したいような気分である。

閲覧者とWeb管理者を結びつける手段を考える。閲覧者の立場からは、ブックマークが一番簡単である。ローカルに保存したり、ブラウザ画面を印刷することも出来る。これらの行為そのものをWeb管理者は把握することが出来ない。(アクセスログにリファラのないログが残るのみである)

一歩進んで、アンテナ登録は。記事そのものより、寧ろ筆者に対し興味をもった場合で、この先しばらくの間、筆者の言論に注目していこうという意思を表明することを意味する。だから、アンテナに加える以上、オーナーと色々とやりとりをしたいと思う。しかし、私が思うようなかたちでやりとりするのは、それほど簡単なことではない。

所謂ブログツールは、コメント欄やトラックバックが用意されているから、記事の内容に対して、意見を持ったり、間違いに気付いたり、より詳しい情報を補足したり、支持を表明したり、時には、異議を唱えるときに、これらを利用することが出来る。

読者とブログオーナーの関係は「多対一」である。コメントにせよ、トラックバックにせよ、結果的に読者側の判断でブログのコンテンツとなり、他の読者の目にも触れる。私は、あくまでWeb管理人に対してコメントし、自分の記事を読んでもらいたいと思う。やりとりを公開するかどうかの判断は、オーナーにお任せしたい。

私は、コメント欄が賑やかなブログは好きじゃない。考えるほどに、コメント欄の使い方は難しい。他人の日記を読んでいるのだ。悩みやら、喜びやら、普段の一日がつづられる。それは苦悩の記録である。辛い、苦しい、嬉しい、詰まらない、と、つづられる日記の何と美しいことか。大勢の、あるいは、何人かの読者が、固唾をのんで見守っている。じっと、身じろぎもせずに読んでいる。コメントを寄せる前に、その、すばらしい日記とバランスが取れる文章が書けるかどうか、自問するべきだ。

読者は詰まらないコメントで、日記を汚すべきではない。見守ることを選んでほしい。他の読者はそうしている。

私は、アンテナに登録してあるサイトに何度かコメントやトラックバックをしたことがある。大抵はレスポンスがあり、考え方が、決定的に違うと思ったら、アンテナから削除する。相容れないと気付けば、それ以上読む必要はない。いちいち言い争っても仕方がない。コメントする気が起こらないようなサイトも、結局は削除することになる。

Draftsの方は、コメント機能を有効にしているが、コメント全削除を原則にしている。トラックバックも同じような理由で公開していないし、積極的にこちらから送ることも滅多にない。(たまに、その気になると送ることもある)メールアドレスが公開されている場合は、メールを利用するべきではないかと思う。