ミノルタ撤退うーむ(2006-01-23)

なんと、コニカミノルタがカメラ事業、フィルム事業から完全に撤退するらしい。再考の余地は全くなしということか。

本業手放してどうするのか。落胆している。デジタルカメラ部門(の恐らく一部)をソニーが譲り受けるとのこと。私はカメラメーカーのアフターサービスに満足していた。アフターサービスは、愛用という言葉に裏打ちされた、ユーザーとメーカーの結びつきのたまものと思っていた。そこが家電メーカーとカメラメーカーの大きな違いで、デジカメを選ぶならカメラメーカーと思って、自分はそうしたし、知人に尋ねられたときも、迷わずミノルタを奨めた。

私はミノルタユーザーで、ミノルタがカメラ事業から撤退する(また、コニカのフィルム事業も同様)というニュースを自分の身に降りかかった切実な問題として聞いた。これは数年前に、千代田生命が潰れたときの感覚に似ている。その時、私の保険契約は外資に買い取られ、保険料は4割ほど減額された。

出来れば、カメラ部門を切り離して、まとめて身売りして欲しかった。私が望むのは、ミノルタというブランドではなく、自分のカメラが今後何十年か使い続けることが出来るという保証である。少なくとも、ミノルタという会社が続く限りは、私はアフターサービスを受けることが出来ると思っていた。しかし、会社は残り、ユーザーは切り捨てられた。マウントとブランドを売り、顧客はおまけに付けたというか、引き取らせたというか。大変情けない気分。

アフターサービスを残すための、ぎりぎりの選択だったのかも知れないけれども。庶民文化としての「写真」が消滅の危機に瀕している。デジカメがつくるのは「画像」あるいは、「データ」であって、写真ではない。