札幌でみたものです。いとこ達がお出かけしていた午前中に、大倉山ジャンプ競技場に連れて行って貰いました。

サマージャンプ

助走

大倉山ジャンプ競技場

降りてきたところ

大倉山は、今から35年前、札幌オリンピック純ジャンプ90メートル級の会場になりました。ジャンプ競技のルールが変わり、数度の改修を経て、今はラージヒルという呼び方になっています。札幌市内から見渡せる山の斜面に作られており、車で大倉山に向かいますと、途中藻岩山の麓の高級住宅街を抜け、坂道を通って、余り広くない駐車場に到着。一流選手が練習中と係員が教えてくれました。

ジャンプ台はランディングバーンと助走路の二段構成になっています。ジャンパーは助走路を滑り降り、途中の段差で踏み切り、そして100メートル前後を空中で過ごして着地。着地地点は急な下り坂になっていてジャンパーの着地のショックを和らげてくれます。着地後はそのまま滑り降りて、やがて斜面がなだらかになったところで制動を掛けて停まります。そこからスタート地点にスキーを持って上らなくてはなりません。

私がこどもの頃、札幌オリンピックをテレビで見たとき、選手達はスキー板を自分で担いでジャンプ台の脇の階段を歩いて上っていました。今は下から上まで、二人掛けのリフトが用意されて、夏期は観光客をスタート地点まで運んでくれます。

子どもたちはリフトに乗ること自体、初めての経験だったかも知れません。二人ずつ組になって、リフトに腰掛けました。リフトからふと横を見ると、丁度サマージャンプの練習中です。本物の選手達が、次々とジャンプ台を滑り降りて、宙を舞います。これは初めてみました。これはすごい。何がすごいかというと、その迫力です。得難い経験でした。

丁度お昼時で、やがて選手達は練習を切り上げてしまいました。私たちはジャンプ台の上、スタートハウスに上って景色を眺めますと、札幌の市街地が一望できます。すぐ横の尖った山は三角山。正面に大通りとテレビ塔が見えて、見渡すと、札幌ドームに丸山球場も見えました。

その後リフトに乗って、山を下りました。降りたところで記念撮影。背後に見えているのは、ランディングバーンです。背後の斜面の終わりあたり、小さくバッケンレコードの表示が見えますでしょうか?一昨年、金子祐介選手が記録した145メートルが目下の記録ですが、信じがたい距離です。おそらく、大変な恐怖心を克服した記録なのでしょう。ここまで飛びましたという看板をみるだけで足が竦みます。

このあと、売店でお土産を物色し、タンタンは夕張メロンのチョコボールを見つけてご満悦。それから、併設のウインタースポーツミュージアムに入りました。札幌オリンピックを生観戦し、競技スキーの経験もあるトウサンは、笠谷選手が宮ノ森シャンツェで優勝した日、旭川は冷え込んだなぁなどと、思わずじっくりと色々な展示に見入っていましたが、子どもたちは一階にある様々なシミュレーターが面白かったらしい。汗だくになって遊んでいました。

当時の記録を、じっくりと見返したのは初めてだったのですが、最新のスキーに較べると、札幌オリンピック当時の道具のなんと原始的なことか。スケートやリュージュなんかは35年前とそれほど変わりは無さそうに見えますけれども。


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