一年を振り返る続き。ちょっと大きめの出来事。

長女

姉弟

長女、ナミンチが小学校を卒業して中学に入りました。部活は全くの未経験ながら、ソフトボール部に入部し、本人は楽しそうにやっていた。端から見ると、ずいぶんと厳しい練習で、こんなに課外活動に熱を上げて大丈夫なのか、と心配になるほど。週末もほとんど練習試合などでつぶれてしまい、我が家としては、ソフトボールの試合を見に行く、というスケジュールになることが多かった。ナミンチ中心に家族の予定が動き始めていたのもつかの間。

夏休み明けから体調不良となり、現在も療養中です。景色が歪んで見えるということ。てんかんの疑いで治療を受けています。疲れやすく、無理が利きません。学校を休みがちで一人で出歩くのはちょっと辛そう。

いままで、これといった病気はしたことがありませんでしたから、我が家にとって一大事。丁度、引っ越しを控えていて、環境が大きく変わるタイミングでしたので、なおさら心配でした。トウサンの職場の近くの病院に通院しています。

治療が始まって以来、私はナミンチと過ごす時間が増えました。もちろん、それまでナミンチが忙しくて、(もちろん私も)時間が合わなかったのです。日中は学校、夕方遅くまで部活。夕食は出来るだけ一緒に取るようにしていますが、風呂に一緒に入る歳でもないし、妹や弟に手が掛かるし。そんな中でナミンチはマイペースで自分のことをこなす、親にとっては都合の良い存在だったと思います。弟妹たちの世話も任せられますし、頼りにされていたのです。それが突然、一番手間の掛かる存在になってしまいました。

診察に私が付き添って、そのままナミンチを職場に連れていったことが何回かありました。ナミンチはトウサン仕事ぶりを眺めて、仕事の内容について説明を聞いて、そして、簡単な作業を手伝って、そして夕方時間まで一緒の部屋で過ごすのです。ナミンチがいちばん調子が悪かった頃、お昼ご飯を済ませてから職場の周囲を散歩したときの写真が一こま目。二人で河川敷を歩きました。いろいろな話をしながら、空を眺めて、川面を眺めて、堤防を眺めて。今の話や、昔の話をして、未来の話はちょっとしにくかったと思いますが。ヌートリアの巣があるところまで歩いて、湿った空気を吸い込んで、ちょっと体の具合を気遣いながら、戻ってきました。

以来、学校を休んだ日はなるべくトウサンがナミンチを散歩に連れ出すようにしています。ナミンチは景色が気にならない夜の方が楽なので、散歩は夕食後です。引っ越す前は芦屋の山の方へ。てくてくと歩いて、ナミンチはクラスメートの話をして、こっちはいろいろと思いつくままに、少し古い話をしながら、一時間くらい歩き回るのです。こういう時間を持つようになって、自分が長女のことをほとんど知らずにいたことに気付かされました。

引っ越してからは、ヨットハーバーの方を回って、スターバックスに寄って、トウサンはコーヒー、ナミンチはホットチョコレートを頼んで、親子で喫茶店に入るなんて初めてですが、スターバックスにはアメリカ時代のいろいろな思い出があって、それはナミンチが生まれる頃の思い出話ですから、ナミンチは興味津々。子どもたちにとっていちばん興味のある話題は、自分が生まれた時、それから両親が出会った頃の話。これを、あっちっちのコーヒーをすすりながら、モダンな店内で話すわけです。もちろんドリンクはトウサンのおごりで、滅多に聞けないような蔵出しネタまで披露して大サービス。ナミンチもこの企画が大変気に入ったようです。私にも素晴らしいひととき。

そういう緊急事態を迎えた、今年の我が家ですが、妹弟の成長に支えられました。私は常々、風呂の中でタンタンに、二つのことを約束させているのです。そのうちの一つが、兄妹は仲良く助け合うこと。(もう一つは内緒)療養中の姉を支える弟妹たち。後ろ姿ですが、そういう風に見える写真がふたコマ目です。


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