友達にはひとりっ子の人がいて、そういう人からは姉弟が多くて羨ましがられるらしい。

建築現場で

ロフトのある子供部屋

公園で遊ぶのが好き。近所の小さな子供たちを相手に、一緒に遊んであげるのがとても楽しい。お姉ちゃんに妹に、オマケに弟まで居るのは次女のヨウカラだけ。これでお兄さんも居たら一式揃うんだけれども。とにかく、小さい子どもたちの相手はお手の物。将来は学校の先生になりたいらしい。

お姉ちゃんはいろいろ教えてくれる。話がおもしろいし、自分がまだ見たこと無いことをいろいろ知っているし、行ったこともないところに行ったことがあるし。最近、お姉ちゃんと二人でお風呂にはいることが多いヨウカラ。二人で入るとずいぶん長風呂になる。風呂場からは二人のコーラスが聞こえてくる。上手にハーモニーを奏でて、育ててきた親の立場としては、なんだかとても嬉しくて、得をした気分。

しかし、妹とは、相変わらず遣り合っている。傍若無人な妹にムキになって自己主張するヨウカラ。正論を必死にぶつけるのだけれども、エリポンにはまるで通用しない。うーん、くやしい。いいところもあるんだ、それは知って居るんだけれども、一緒に遊ぶと楽しいんだけれど、けんかの相手は大抵エリポンだ。

狭い子供部屋で、隣の机からはみ出してくるエリポンを押し戻すのはもううんざり。子供たちのお楽しみは引っ越し。子供部屋は今の倍くらいの広さになる。明るくて、ロフトも付いて。日曜日の午後、お父さんとお母さんが冷蔵庫を買いに行くと言うから付いてきた。妹と弟はお姉ちゃんと一緒に家に残るというから、わたし一人。しばしのひとりっ子気分。まず建築現場によって、トウサン、カアサンがああでもない、こうでもないと言っている間に、わたしは広々とした子供部屋を一人で独占。すごいな。

その後、電気屋さんへ行って、トウサンとカアサンが店員さん相手にああだこうだ、と言っている間、わたしは一人きりで待っていた。

ひとりっ子は案外詰まらない。


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