このページのもくじ

  1. デジタルバブル
  2. HDD&DVDビデオプレイヤーの困難さ
  3. DVDメディアのややこしさ
  4. リモコンか、マウスか
  5. HDDは消耗品につき、、、

マニュアル読まないことには、どうしようもないみたい。

デジタルバブル

携帯電話の例を見るまでもなく、様々なデジタル機器がバブリーなブームと言っていい状況と思う。次々と新しい規格が登場し、半年もすると、新機能を付加した新型機種が価格据え置き、もしくは大幅値下げとなる。広告は派手に数字やギミックを強調し、すごい世の中になったものだと、一般消費者に思い込ませる。そういう心理状況がバブリーと感じさせる理由である。

京セラがデジタルカメラから撤退というニュースを耳にした。職場の後輩が少し前に、京セラ製コンタックスブランドのデジカメを購入した。凝り性なのだ。特に、コンパクトデジカメは閉じた世界だから製造が中止されたからと言って、特に困ることはない筈だ。むしろ、コンタックスのような、高級高価格デジカメの場合、製造中止によって中古の市場価格が上がるのではないか。

ヨドバシの売り場を遠巻きに見て、これがバブルでなければ何なのだろう、と思う。デジカメとは、いったい何をする道具だったのか。デジカメのメリット、デメリットを、売り場に群がる人々は考えるのだろうか。写真を撮る道具か?三年ほど前、私がデジカメを手に入れた時、少々落胆したのを覚えている。今は合併し、社名が変わったMinoltaのF-100と言う機種を購入した。きれいな画像が得られるのに驚いた。しかし、記録を残す機械として捕らえると、まるで不完全な代物だった。立ち上がりに時間が掛かり、シャッターにタイムラグが大きい。数年が経過し、デジカメの基本性能は各段に上がった。タイムラグが減り、記録する道具として、不満がないレベルに到達しているらしい。機能的な上限が見え始めると、価格が下がる。バブルがはじける。

メーカーは、そういった流れを良く理解している。キャノンが盛んに一眼レフデジカメの宣伝をしている。コマーシャルの内容を見る限り、素人に売り込もうと言う魂胆が見え見えだ。一眼レフデジカメは、写真を趣味にし、いくつかのことを犠牲にしてカメラを持ち歩く苦労をいとわない人に向いている。

大画面のテレビやら、HDD/DVDビデオレコーダーも、バブルの状況である。たかがテレビを見るために、数十万円も払うことに疑問を持たないひとが沢山いるらしい。HDD/DVDレコーダーも半年待てば価格が2割下がって、ハードディスクの容量は二倍になり、DVDの記録速度が上がったり、より柔軟で実用的な新しい規格が採用されたりする。早く買った人が損をする。そういった状況も、株式市場のバブルと似ているのではないか。

HDD&DVDビデオプレイヤーの困難さ

先日購入した、HDD&DVDビデオプレイヤー(東芝製RD-XS36)を使い始めた。感想をいくつか述べるが、他社製品を使ったことがない。他社製品に対する比較ではない。あくまで、私の脳内妄想に基づく感想であることをお断りしておく。

数年前、デジカメを購入した時に感じた落胆を、再び味わっている。映像を記録する道具としては、そこそこのものである。画像はきれいで、さほどの不満はない。ビデオ8のSPモードに比べて、画質が劣っているとは思わない。現在所有しているアナログビデオデッキを、デジタル化し、置き換えるつもりで購入したのだ。不満は主にインターフェイスの問題である。

まず、面食らわされるのは、起動の遅さである。考えてみれば、ビデオデッキのような風体をしたこの機械は、間違いなくパソコンである。テレビチューナーとビデオ信号のキャプチャ、アナログ:デジタルコンバータにDVDマルチドライブを備えたパソコンである。ゆえに、OSが立ち上がり、操作を受け付けるようになるまで、それなりの時間が掛かるのは当然である。しかし、そんなことは知ったことではない。さぁ、録画しようと思ってから、実際に録画が始まるまでに、ややしばらく時間が必要である。起動時間のみならず、ディスクを挿入して、そのディスクを利用可能になるまで、Loadingが表示され、一切の操作を受け付けない。

DVDメディアのややこしさ

DVD、あるいはHDDというメディアの問題点について、開発側はどう考えているか。まず、重ね録りが出来ない。容量が足りない場合、既に録画してあるデータを消去する必要がある。子どもたちには難しいだろう。重ね録りモードがあっても良いのではないか。加えて、丸裸のディスクはどうだろう。HDDは消耗品と見なすべきだろう。映像資料は光学ディスクに移して保存せざるを得ない。DVD-RAMはカートリッジに入っているが、DVD-R、RWは丸裸である。全く信頼できない。貴重な映像資料を残すメディアとして、これで良いのか?

加えて、5インチDVDディスクは大きすぎる。20年近く前、私がパソコンを使い始めた頃、5インチのフロッピーが主流だった。8インチフロッピーも一部に残っていた。その後、プラスチックケースにシャッター付きの3.5インチフロッピー、同サイズのMOと、メディアは小型化、高密度化され、そのたびに、山積みとなった古いメディアを前に、私は暗い気分になったのだ。スペースファクターのみを考えると、5インチDVDは8ミリフォーマットのビデオカセットに対する優位性はない。近い将来、3.5インチ、カートリッジ入りで、現在の倍程度の記録容量を持ったDVDメディアが主流になるだろう。根拠はないが、ユーザーの利便性を考えるとそうなるべきだと考える。5インチメディアのメリットは、万引きの防止のみだろう。

東芝のレコーダーは、DVD-RAMとDVD-R、DVD-RWに対応している。マイナスR、RWには、VRモード、Videoモードという二つのモードが存在するらしい。また、ファイナライズという操作が必要とのこと。私は、これらの意味がよくわからない。マニュアルを斜め読みしたが、よくわからない。どうも、著作権保護という名のコピー対策らしい。コピー対策が著作権者の利益を守るかどうかについては、一考の余地がある。著作権に対価を支払う意志のある人に対して、全く無意味なばかりでなく、利用価値を落として不便にしているだけのような気がする。私がほしいのは、この先20年は使い続けることが出来る映像記録システムである。別に、デジタルである必要はない。

リモコンか、マウスか

レコーダーの操作性に関して、さらに大きな疑問を感ずる。レコーダー本体は、見栄え優先のデザインである。(私は、良いデザインとは思わないが)DVDのトレーが中央に位置しており、その下にメディアの切り替えボタンが三つ並んでいる。それ以外は、ごま粒のようなボタンで、電源、チューナーの切り替え、トレー開閉、そして、再生、一時停止、録画開始、停止が並んでいる。表示に関しては、いくつかの発光ダイオードによるインジゲータと、右側に、録画時間などを表示する蛍光管の表示がある。

本体のボタンは極めて押しにくい。録画開始ボタンは、それ以外のボタンと区別するべきだ。そして、受信チャンネルの切り替え、早送り、巻き戻しのためのボタンがパネル上に無い。つまり、操作にリモコンが必須である。

リモコンは、我が家にいくつかあるリモコンの中で、最大のもので、沢山のボタンが並んでおり、操作性は絶望的である。基本的には、録画ナビ、見るナビ、編集ナビ、などのモード切替ボタンを押して、テレビ画面に現れる操作画面をインターフェイスにして、様々な操作をおこなっていく。問題は、あるボタンの意味合いが、画面ごとに変わってしまうことである。「戻る」ボタンの「戻る」意味が、画面ごとに変わってくる。十字キーの中央にある「決定」ボタンは、メニューを選んで「つぎの画面に進む」場合と、操作の「実行」を意味する場合がある。意図せずに「実行」となってしまうと、大抵の場合、エスケープ出来ない。常に画面を注視し、つぎに押すべきボタンをリモコン上から探し出すという、努力を強いられる。

私が思うに、完全にテレビ画面に依存させ、画面上に全てのメニューを表示し、ワイヤレスマウスのようなシンプルなリモコンとすれば良かったのではないか。モード切替ボタンと、十字ボタンとテンキーの組み合わせによる操作は、携帯電話を使い慣れない私には極めて困難。例えば、録画タイトルの入力は、一文字ずつ画面上から十字キーで選んで、実行を押してゆく。携帯のメールを打つ要領なのだろうが、私には耐え難い操作性の悪さと感じる。マウス操作なら、ダイレクトに必要な文字を選んでいくことが出来るだろう。いっそのこと、MacOSをそのまま使ってしまうと言う訳にはいかなかったのか。

HDDは消耗品につき、、、

なんやかやと、文句を言っている間に、外付けHDDが死んでしまったらしい。160GBである。バックアップを取るつもりで購入した、DVDスーパーマルチドライブの使い方を理解する前に、バックアップ対象が死んでしまった。なんともはや。

ネタが出来た訳だ。この話題は、次回につづく、ということにする。